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# 無人運用 agent のためのブラウザ:chrome-use はどうやって自力でログインし、スライダー認証を通過するのか

リモートで定期実行される agent(Hermes)のそばには人がおらず、再利用できるログイン済みブラウザもありません。自分でブラウザを開き、アカウントとパスワードを入力し、ログイン時のスライダー認証を通過する必要があります。通常の headless ではこの三つの関門を越えられません。chrome-use はこの目的に向けて作られています。stealth で実ブラウザの Chrome を駆動し、profile-use と連携してパスワード庫から認証情報を取得してフォームに入力し、v1.5.34 以降では solve-slider が NetEase Yidun のスライダーを自動で通過します。

2026年6月25日 · 記事 · 公開

このページの目次

無人むじん運用うんようの agent がうごはじめると、最初さいしょ難所なんしょはほとんどがログインです。リモートでうごき、定期ていき実行じっこうされるため、そばに验证码けんしょうコード入力にゅうりょくしてくれるひとはいません。再利用さいりようできる、すでにログインみのブラウザもありません。できるのは自分じぶんだけです。ブラウザをひらき、アカウントとパスワードを入力にゅうりょくし、ログインてくるスライダーを通過つうかすることです。

普通ふつうの headless ブラウザは、このみっつの関門かんもんをどれもえられません。最初さいしょからはんクローリングに検出けんしゅつされるか、フォームを入力にゅうりょくしてスライダーを発火はっかさせたところでまってしまいます。chrome-use は「無人むじん運用うんようの agent が自分じぶんでログインを最後さいごまですすめられるようにする」ためにつくられています。この記事では、それがこのみっつの関門かんもんをどうえるのか、そしてまだ解決かいけつできていない部分ぶぶんについて説明せつめいします。

みっつの関門かんもん

  1. 本物ほんものの Chrome を駆動くどうして識別しきべつされない: CDP で本物ほんものの Chrome に接続せつぞくし、headless の指紋しもん使つかいません。
  2. 自分じぶん認証にんしょう情報じょうほう入力にゅうりょくしてログインする: profile-use と連携れんけいし、パスワードからアカウントとパスワードをしてフォームに入力にゅうりょくします。
  3. ログインのスライダーを通過つうかする: solve-slider が NetEase Yidun のけたパズルを自動じどうきます。

以下いかでは、うしろのふたつの関門かんもんげます。これらは無人むじん運用うんようでもっともまりやすい場所ばしょです。

一、認証にんしょう情報じょうほう入力にゅうりょく: profile-use との連携れんけい

chrome-use はブラウザをひらき、入力にゅうりょくらん特定とくていし、入力にゅうりょくし、送信そうしんします。認証にんしょう情報じょうほうをどこからるか、どうらさないかは、profile-use という skill にまかせます。

profile-use はアカウントとパスワードをパスワードきます(rbw、Bitwarden / 自前じまえの Vaultwarden と互換ごかん)。入力にゅうりょく必要ひつようなその瞬間しゅんかん」にだけ一度いちど、JSON、ログ、スクリーンショット、チャット記録きろくには絶対ぜったいみません。てい機密きみつ項目こうもく(ユーザーめい、メール、携帯けいたい番号ばんごう)はそのまま入力にゅうりょくします。パスワードのようなこう機密きみつ項目こうもくべつし、使つかわったらてます。

実測じっそくでは、知乎のパスワードログインで、profile-use がドメイン zhuanlan.zhihu.comもとづいてから携帯けいたい番号ばんごう + パスワードをし、chrome-use がふたつの入力にゅうりょくらん入力にゅうりょくしてログインをクリックしました。ぜん過程かていでパスワードはメモリを一度いちどとおるだけで、保存ほぞんされるのは「入力にゅうりょくみ(だつ機密きみつ)」という一文いちぶんだけです。送信そうしんした瞬間しゅんかんに NetEase Yidun のスライダーが発火はっかし、ちょうど第二だいに関門かんもんにつながりました。

2FA と passkey はどうするか

無人むじん運用うんよう段階だんかい認証にんしょうたったら、ひとおぼえておくべきです。標準ひょうじゅんの passkey ポップアップをクリックしにってはいけません。 そのような「Bitwarden / システムキーチェーン」から選択せんたく画面がめんは、OS レベルのウィンドウであり、ウェブ要素ようそではありません。CDP はそこにとどかず、chrome-use はクリックできません。すすめるみちふたつあります。

  • CDP 仮想かそう認証器にんしょうき: Chrome の CDP には WebAuthn ドメインがあります。仮想かそう認証器にんしょうき登録とうろくし、認証にんしょう情報じょうほう事前じぜんれておけば、passkey の手順てじゅんはブラウザ内部ないぶ自動じどう完了かんりょうし、標準ひょうじゅんウィンドウはそもそもません。これが passkey 自動化じどうか正攻法せいこうほうです。
  • パスワード + TOTP にもど: おおくのサイト(GitHub の sudo 二次にじ確認かくにんなど)は「パスワードを使つかう」入口いりぐちのこしています。それはウェブリンクなので、chrome-use がクリックできます。パスワードは profile-use にまかせ、TOTP 認証にんしょうコードも rbw からせます。

二、スライダーを通過つうかする(NetEase Yidun)

フォームを入力にゅうりょくして送信そうしんすると、知乎のようなサイトでは NetEase Yidun のけたパズルがます。ひとがいなければ、このかべ処理しょり完全かんぜんめます。solve-slider(v1.5.34 から内蔵ないぞう)はこれを自力じりき通過つうかします。

したは、アルゴリズムが部分ぶぶん特定とくていした結果けっかです。みどりわくはパズルピースの開始かいし位置いちあかわく検出けんしゅつされた部分ぶぶん、オレンジの矢印やじるしはドラッグすべき距離きょりです。あかわく背景はいけい画像がぞうのくぼみにかさなっており、誤差ごさは 1 ピクセル以内いないです。

NetEase Yidun の欠け部分検出: 緑枠はパズルピースの開始位置、赤枠は検出された欠け部分、オレンジ矢印はドラッグ距離

Yidun 公式こうしき demo で、6 かいすべて新規しんきロードし、毎回まいかい再生成さいせいせいされたパズルです。

load 1: SOLVED  attempts=1  err=-0.2px
load 2: SOLVED  attempts=1  err=-0.8px
load 3: SOLVED  attempts=1  err= 0.2px
load 4: SOLVED  attempts=1  err=-0.5px
load 5: SOLVED  attempts=1  err=-0.8px
load 6: SOLVED  attempts=1  err=-0.5px

6/6、すべて一回目いっかいめ試行しこう成功せいこうし、着地点ちゃくちてん目標もくひょうから 0.8 ピクセル以内いないでした。通過つうか、Yidun のスライダーはみどりになり、チェックマークがきます。

検証通過: Yidun のスライダーが緑になりチェックマークが付く

みっつの手順てじゅん

一、部分ぶぶんがどこかを計算けいさんする。 Yidun はふたつの画像がぞうわたします。くぼみのある背景はいけい画像がぞうと、透明とうめい背景はいけいのパズルピース PNG です。ドラッグすべきピクセルすうは、部分ぶぶんの X 座標ざひょうからパズルピースの開始かいし位置いちいたものです。よくある方法ほうほうはスクリーンショットをってくことですが、写真しゃしんのテクスチャ(マスト、ふねやま)が部分ぶぶん一緒いっしょされ、正確せいかくはかれません。chrome-use はべつみち使つかいます。Yidun 自身じしんふたつの切片せっぺんを URL から直接ちょくせつダウンロードし、メモリない計算けいさんします。スクリーンショットは使つかわず、canvas のクロスオリジン汚染おせんもありません。アルゴリズムは、灰度かいど + Sobel のたて方向ほうこうエッジ + マスク正規化せいきか相互そうご相関そうかんです。純粋じゅんすいな Rust でかれており、opencv はれず、バイナリは単一たんいつファイルのままです。

二、人間にんげんらしくドラッグする。 ここは、ほとんどの突破とっぱ失敗しっぱいする場所ばしょです。Yidun はドラッグさきだけをているわけではありません。どうドラッグしたかもています。等速とうそく直線ちょくせん瞬間しゅんかん移動いどうは、れば機械きかいだとかります。chrome-use は humanize を使つかい、曲率きょくりつ減速げんそくれ、速度そくど変化へんか人間にんげんらしい軌跡きせき生成せいせいしてドラッグします。6 かいのドラッグで、Yidun の行動こうどう検証けんしょうには一度いちどめられませんでした。

三、へいループで補正ほせいする。 ハンドルをどれだけドラッグするとパズルがどれだけうごくか、その比率ひりつはサイトごと、描画びょうがモードごとにわる可能性かのうせいがあります。固定こていするとすうピクセルずれやすくなります。そこで、一度いちどドラッグしたあとにパズルの実際じっさい着地点ちゃくちてんみ、差分さぶんおぎないます。1.5 ピクセル以内いないになるまで補正ほせいしてからはなします。比率ひりつやスケールを事前じぜん設定せっていする必要ひつようはなく、へいループが自分じぶん収束しゅうそくします。知乎 は popup モードを使つかっており、入場にゅうじょうアニメーションもありますが、この仕組しくみはそれにも対応たいおうしています。

正直しょうじきうと、まだわりではない

  • バックエンド指紋しもん: Yidun はサーバーがわでアカウント履歴りれき、IP、タイミングもています。このドラッグが完璧かんぺきでも、アカウントや IP 自体じたい機械きかいらしければ、失敗しっぱい判定はんていされる可能性かのうせいがあります。これは実機じっきのエンドツーエンドでしかかりません。
  • 強化きょうかスライダー: アイコン形状けいじょうのピース + 背景はいけいないおとり図形ずけいていコントラストの写真しゃしんです。現在げんざい検出器けんしゅつきおとりられることがあり、より安定あんていした方法ほうほうつくっています。
  • クリック選択せんたくがた CAPTCHA: 指定していされた文字もじやアイコンを順番じゅんばんにクリックするものです。認識にんしき + 位置いち特定とくてい + 順番じゅんばんクリックが必要ひつようで、さらにむずかしい関門かんもんです。これもつくっています。

ただし、標準ひょうじゅんスライダーの関門かんもんはすでにえました。無人むじん運用うんようにとって、これは「ログインでそのまままる」から「自分じぶんさきすすめる」への一歩いっぽです。

使つかかた

$ bash
# インストール(npm なし、token なし)
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/leeguooooo/chrome-use/main/install.sh | sh

chrome-use solve-slider      # 現在ページの Yidun スライダーを検出して自動で解く
chrome-use solve-slider 5    # 失敗時に最大 5 回リトライ(毎回更新して別のパズルにする)

profile-use とわせた完全かんぜん無人むじん運用うんようログインは、profile-use がアカウントとパスワードを取得しゅとく → chrome-use がフォーム入力にゅうりょく送信そうしんsolve-slider がスライダーを通過つうか、というながれです。リポジトリは github.com/leeguooooo/chrome-use にあります。

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